疾患を発症年齢からみると多くの場合、 小児期・・・色素性乾皮症、骨髄性プロトポルフィリン症、種痘様水疱症 青年期・・・多形日光疹、光接触皮膚炎、日光蕁麻疹 中年期・・・光線過敏型薬疹、晩発性皮膚ポルフィリン症 老年期・・・慢性光線性皮膚炎 などに分類できますが、頻度の多いのは多形日光疹、光接触皮膚炎、光線過敏型薬疹などです。 多くはその年初めて半袖を着て日光暴露を受けた後に生ずる主に前腕伸側の湿疹性病変で、5〜6月頃が多い。発疹は丘疹、紅斑、紫斑、痒疹と様々であるが、一般的には同一患者では単一の形態(丘疹ならほぼ全て)で経過することが多い。 青年期10〜20代に多く、発症病態として内因性の遅延型光アレルギーが考えられています。また顔面、頚部等の他の日光露出部位の発疹が軽度で真夏でも軽快がみられることが、日光に耐性を獲得するhardening現象によるもので、本症の特長的所見の一つです。 薬剤の内服後に日光暴露を受けて発症するもので、日光露出部位に一致して紅斑、浮腫、丘疹等を生じます。主な原因薬剤として以下のようなものが多いようです。 ● 抗菌剤・・ナリジクス酸(ウイントマイロン)、エノキサシン(フルマーク)、オフロキサシン(タリビット)、ロメフロキサシン(ロメバクト)、スパルフロキサシン(スパラ)、ドキシサイクリン(ビブラマイシン) ●降圧剤・・ヒドロクロロチアジド(ダイクロトライド)、トリクロルメチアジド(フルイトラン)、ニフェジピン(アダラート)、カプトプリル(カプトリル)、塩酸ジルチアゼム(ヘルベッサー)、塩酸ニカルジピン(ペルジピン)、メチクラン(アレステン)、フロセミド(ラシックス)、リシノプリル(ゼストリル) ●消炎鎮痛剤・・ケトプロフェン(カピステン)、ピロキシカム(ファルデン、バキソ)、チアプロフェン酸(スルガム)、スプロフェン(スレンダム) ●抗糖尿病薬・・グリベンクラミド(ダオニール、オイグルコン)、トルブタミド(ヘキストラスチノン)、クロルプロパミド(アベマイド) ●抗腫瘍剤・・ダカルバジン(ダカルバジン)、テガフール(フトラフール)、フルオロウラシル(5−FU) ●抗高脂血症剤・・シンバスタチン(リポバス) ●抗痛風剤・・ベンズブロマロン(ユリノーム) ●前立腺肥大治療薬・・塩酸タムスロシン(ハルナール) ●筋弛緩剤・・アフロクアロン(アロフト) ●向精神薬・・クロルプロマジン(コントミン、ウインタミン) ●ビタミン剤・・エトレチナート(チガソン)、ビタミンB6、B12 ●抗ヒスタミン剤・・塩酸ジフェンヒドラミン(レスタミン、ベナ)、メキタジン(ニポラジン)、プロメタジン(ヒベルナ)